ギャンブル依存症相談窓口

ギャンブル依存症と向き合うためのブログ

ギャンブルをやめたい……でも

 ギャンブル依存症の香月です。

 

 やめたいけど、やめられない、そんな状況で苦しんでいませんか?

 

 そんなときこそ、実はやめれるチャンスだったり。

 

 ギャンブルに依存していた学生時代。やめないと、そう思いながらも、心の底ではちょっとだけなら大丈夫、とりあえず地道に借金を返して完済すれば元通りギャンブルをコントロールできると、思っていました。

 

 つまり、本気でやめる気なんて全然ないんですよね。

 

 やめる=二度としない なんです。

 将来的にまたどこかでできたらいいな←この思考はかなり危険です。

 

 初めての借金を親に肩代わりしてもらったとき、こんなことはもう二度としないでおこうと考えました。ただ、その月のお給料を手にしたとき、私はパチンコ屋に行き、土日は競馬をしていました。

 

 勝ったときのことばかり想像して、負けた時の苦しみなんて一ミリも考えないような都合のいい脳みそになってしまったというわけです。

 

実際、依存症者の脳内を撮影してみると、かなり脳が委縮し変形しているそうです。そのくせ、快楽物質には反応しやすい。音や光なんかでも反応してしまいます。

 

・せっかく1週間は我慢できたのに、ユーチューブでたまたま好きなパチンコ動画を見てしまった→結果行ってしまった。

 

・入る気はないのに、いつも行く店の前を通ったときに聞こえた音がフラッシュバック、次の日には我慢できずに遊技場へ。

 

・絶対に賭けない、G1レースをテレビで鑑賞するだけ→翌週には購入してしまった。

 

ギャンブルに関連することに触れるだけで、衝動が抑えられなくなります。

 

 これは仕方がないことです。ダイエットでも、禁煙でも、始めたてはかなりきついものです。

 

 私は施設にいた頃、あらゆることが規制されていました。

・パチンコ屋の前を通っても見てはいけない。競馬のレース中継を見てはいけない。スポーツ新聞も読んではいけない。ユーチューブも関連するものは見てはいけない。

・勝負事(ボードゲーム、じゃんけんなど)は一切しない。

・関連する映画、アニメは見ない。

・固有名詞を口にしない(機種等)

・早寝早起き、規則正しい生活を送る。

・三食しっかり食べる。

 とにかく、ギャンブルに関連することは絶対にしてはいけなかった。当然、金銭も管理されてました。1日500円、しかも細かく砕かれた小銭で……。

 

 ここまでしても、依存症という禁断症状がいつ襲ってくるか分からない、だからこそ一筋縄ではやめられない、常に苦戦しながら病気に立ち向かっていかなくてはなりません。

 

 ただ、いま紹介したことは、あくまでギャンブルをやめたい(二度としない)と決意してからの内容です。まだ、心のどこかで少しでもギャンブルがしたいと思っている間は、どんな行動を取ろうとも、必ず最後にはギャンブルに結びつきます。これは、私の経験、数多くの依存症者の経験から言わせてもらえば、ほぼ100%に近いと思っています。

 

 自分に問いかけてみてください。本当にギャンブルをやめたいと思っているのか。死ぬまでギャンブルをせずに生きていく覚悟があるのか。何となくでもいいです、その覚悟があると口に出せるあなたは、今が行動するチャンスです。

 

 具体的な行動とは何か??

 →まずは認めることです。自分が脅迫的ギャンブラーだということを認められるかどうかで、今後の人生が変化します。こちらはまた、別記事で紹介いたします。

 

 さて、逆にまだ自分は少しでもギャンブルをしたいと思っているあなた、今の自分はまだまだなんだな……と、肩を落とさないでください。それを自覚しているということが大切なんです。

 

 といっても、このままギャンブルをし続ければ行き着く先がどん底です。

 1000万円の借金を底と感じる人、100万円の借金でも死にたいと思ってしまう人、はたまたギャンブルで家族を失ったなど、人によって底とは様々ですが、必ず、そういった場面が今後やってきます。

 

 私の場合、借金150万円があり、家賃が払えず、退去が決定、最後の方は1週間食パンと水だけで過ごしたのを今でも覚えています。自分がものすごく惨めに思えました。

 

 底に行き着かないとなかなか回復したいという本気の思いは湧き出てきませんが、仮にもしこの記事を読んでいるあなたが、今、この瞬間、少しでも心を動かされ、頑張ってやめてみようと、決意できるのあれば、ここで行動することで底行きを回避できるかもしれません。

 

 先ほども記述しましたが、まずは己が脅迫的ギャンブラーだということを認めてください。自分はギャンブル依存症じゃない、いつか勝てる、じゃなくて、自分はギャンブルでは生きていけないとうことをまずは認めてください。

 

 そこでようやくスタートラインです。

 

 ちなみに、よくパチンコ屋などで依存症コールセンターのポスターを見かけると思いますが、電話をしても、結構当たり障りのないようなことしか言ってくれないので、掛けたからといって安堵しない方がいいです。多分、業務的にこなされているので、そこまで依存症についての深い知識や、当事者目線はわからないと思います。

 

 ギャンブル依存症を理解できるのは同じくギャンブル依存症者だけですからね。

 

 今後、メールでお悩み相談がやり取りできるように、ブログを整備したいと思っております。ギャンブル依存症者の仲間を増やして、皆さん(私)が一日でも早くギャンブルをしない生活を送れることを願っております。