依存症とADHD
ギャンブル依存症の香月です。
やめたくてもやめられない、やめようとは思っているんだけれど、何回も繰り返してしまって……。
一度考えてしまうと抑えることができない。
すぐに、行動にうつしてしまう。
他のことは長続きしないのに、ギャンブルに関することならとてつもない集中力を保てる。仕事だと10時間も働けばくたくた、だがギャンブルなら24時間でも平気。
学生の頃、自分は継続することが苦手なのに、なんでギャンブルは続けているのだろうと考えたことがありました。
ギャンブルをしている間はストレスを発散、緩和できるから、強い刺激が欲しいから、一体何のために。
『香月さんはADHDかもしれませんね』
とある精神科の先生からそういわれました。
発達障害の一つで、約20人に1人がそうだと言われている。
【不注意】
学業・仕事中に不注意な間違いが多い。
注意を持続することが出来ない
直接話しかけると聞いていないように見える。
指示に従えない
課題や活動を順序立てることがむずかしい
精神的努力の持続を要する課題を避ける
忘れ物やなくしものが多い
他の刺激で気が散りやすい
忘れっぽい
【多動・衝動性】
落ち着きがない
授業中に席を離れる
不適切な状況で走り回ったり高いところに登ったりする
静かに遊べない
突発的な行動を見せる
しゃべりすぎる
順番を待てない
他人の邪魔をする
ほかにもまだまだありますが、こういった例が見られます。
誰にでも一度くらいはあるだろう。そう思われるかもしれませんが、特に依存症の人はこの傾向が強く、度々起こりやすいことだと思っています。
自分の過去をから現在を振り返って。
学校や職場で自分に話しかけられているのに全然気づかないということがよくありました。いつも数秒後に遅れて自分のことだと認識します。
順序だてて行えない→いま、この作業を優先してやらなければならないのに、他に気になる作業がでてきたときに、すぐに目移りしてしまう、そっちを片付けないと落ち着かない、これは今でも職場でついついやってしまいがちです。
鍵、ベルト、財布、など、いつも身に着けているものがすぐになくなります。置いた場所を忘れてしまうのです。
突発的な行動→普段は早起きが苦手なのに、パチンコ屋の朝の並びは苦としない。
趣味、やりたいことが継続しない→新しいことをすぐに始めては飽きてしまう。
ノートを最後まできれいに使えない→違うジャンル、テーマのことを記入するときは、ついつい新しいノートを使ってしまうため、半分以上使われていないノートが大量に余ってくる。
これらは私の例です。
では、ADHDと依存症がどのようにかかわっているのかを見ていきましょう。
ADHDの人は、基本的に継続することが苦手。特に、長期的に結果が見えないもの、効果が表れないものなど、時間を要するとすぐに他のことに目移りしてしまいます。
ギャンブルはどうでしょうか?
たった数秒で決着、勝敗が分かるまで時間がかからない。
努力をしなくても、そのときの運次第で大勝することもある。
ギャンブルによる刺激が強いため、他の刺激を受けない。
シンプルな作業。
だから、毎月5万円ずつ貯めて年間60万円を貯金しようとする人と違って、一発で60万円を稼ぐ道を、目先の利益を優先してしまいます。
ギャンブルをしなければ、たらればの話をしたらきりがないですが。
以前、数年通帳記入をしていなかったゆうちょの通帳(ギャンブルで使用していた口座)を解約する前に、記入したところ、取引履歴で合計300万円ほど出入りしていました。
えっ、こんなに残高あったっけ??
と、思わず驚いてしまいましたが、消費者金融や銀行系カードローンの振り込み、お給料の受け取りなど、貯金ではない取引履歴の合計額ですが、同時にそれだけの額をギャンブルにつぎこんできたのだと後悔しました。
例えば、自分がギャンブル依存症かもしれないと思っているいま大学生のあなたは、すぐに依存症から回復するプログラムを受けて、ギャンブルから足を洗ってほしいと思います。
やりたかったこと、将来の夢、それらをギャンブルのせいですべて失ってしまうかもしれないからです。
筆者は2年留年が決まって親が学費を出さないといったので、大学を中退しました。なんて親不孝ものなんでしょうね。それに、奨学金を取っていたので、いまなんの役にも立たなかった奨学金の返済に苦しんでいます。
ADHDだから依存症から回復するのは不可能??
そんなことはありません。
私の知っているギャンブル依存症の仲間のほとんどはADHDで、苦労の人生を歩んできている方々ばかりですが、中にはギャンブルをやめて10年20年、借金を完済して、生活は安定している、という人がたくさんいます。
私はまだまだその領域には届きませんが、そういう仲間がいるということが励みになり、希望をもたらしてくれます。
1日でも早く、自分が依存症であると認めて、行動する。
いまこの記事を読んでくださっているギャンブル依存症者の皆さん、もうすでに行動している人もいれば、これからだという人もいることでしょう。
もし、今つらい思いをしているのであれば、一人で悩まずに、ぜひお声掛けください。
LuiRui138ss@outlook.jp
私自身、そしてギャンブル依存症の方々の人生が今よりもよくなることを願っております。